・ |
始まった年 |
終わった年 |
LG /B シリーズ 概説 |
発表と製造中止の概略 |
40年代 |
1942 |
1962 |
ギブソンのスモールギター、Lシリーズ(1926-1945)の後続器種としてLG-2発表。ネックは24・3/4インチ、19フレットで、14フレット接続。縞模様(フレイムパターン)でティアドップ方のピックガードが付き、ラウンドショルダー、14・1/8インチ幅、19・1/4インチ丈のボディサイズはクラシックギターとほぼ同じだった。トップの材はスプルースで、サンバーストフィニッシュ、マホガニーサイドバックネック(サイドはラミネイト)、ローズウッドフィンガーボード。チューナーなどはJシリーズに準じる(以後も同じ)。
極初期の物にはヘッドに“only a Gibson is good enough”のバナーが入っている。キブソンがスモールギターに再び力をいれるようになったのは、戦時中材不足のため、大きなスプルースを得ることが難しかったためともいわれる
|
・・・発表↓
1926 L-0
1926 L-1
1928 NickLucus
1929 L-2
1932 L-00
1942 LG-2
1946 LG-3
1947 LG-1
1949 LG-2・3/4
|
・・・中止↓
1933 L-0
1934 L-2
1937 L-1
1939 NickLucus
1945 L-00
|
|
1943 |
1946 |
材不足のため、状況に応じてメイプル合板のサイドバックやマホガニートップなどが現れる。ネックブロックがポプラのものや、トラスロッドのないものなどもある。苦肉の策といった具合で作られたギターではあるが、たとえばマホガニーは非常に乾いた音色が味わい深いものだったし、メイプルを使用したものは迫力のある音量を持った変わった逸品となった |
1946 |
1962 |
終戦による材確保の見込みから、LG-2のナチュラルフィニッシュのLG-3登場。しかし、実際にはまだまだ材の不足が続いており、当初はLG-3にはマホガニートップのものがある |
1947 |
1968 |
LGシリーズの好評に気を良くして、より多くの人にギターを楽しんで貰おうという意図から、初心者向けにLG-1を発表。外観をLG-2そのままに、ブレイシングを梯子状に横に渡しただけのシンプルなラダーにすることで、より安価に製造することに成功した。伸びの無い音色が助長されたが、LGシリーズの最大の長所であるブルージーな音色を損なうものではなかった |
1949 |
1962 |
さらに子供向けに、縮小サイズのLG-2・3/4を発表。これも、LG-1で成果を得たラダーブレイシングを採用して、コストの削減に成功した |
50年代 |
1950 |
・ |
スクエアタイプの小さいブリッジ(レキュタングラブリッジ)から、大き目のトップベリーブリッジに変更、ティアドロップ型の小さいピックガードから、ポイントのある大きなものに変更 |
|
1955 |
・ |
19フレットから20フレットに変更 |
1955 |
・ |
ブレイシングが、スキャロップから低めのものに変更 |
1956 |
・ |
ブリッジがアジャスタブルブリッジのものが登場し、次第にメインの仕様になっていく |
1958 |
1974 |
戦時中に作られていたマホガニー製を継承し、さらに安価を追求したオールマホガニーのLG-0を発表。ラダーブレイシングであるほかスクリュー止めのピックガードを採用し、63年頃からは、スペシャルブリッジといわれるプラスティック製のブリッジも登場。ちなみに、62年の時点での各価はLG-3が127.5ドル、LG-2が115ドル、LG-1が105ドル、LG-0が85ドルだった |
1959 |
・ |
ナロウハイの繊細なフレットから、音に安定感のある太くて低いワイドフレットに変わる |
60年代
〜
70年 |
1960 |
・ |
サウンドホールのデザインが1リングから2リングといわれるものになる |
・・・発表↓
1961 B-45・12
1962 B-25
1962 B-25N
1962 B-25・3/4
1962 B-25・12
1962 B-25・12N
1963 B-45・12N
1967 B-15
|
・・・中止↓
1962 LG-2
1962 LG-3
1962 LG-2・3/4
1968 LG-1
1969 B-25・3/4
|
|
1960 |
・ |
ブリッジパッドがメイプル単版から、ラミネイト材になる |
1961 |
1962 |
ブリッジからドットマークがなくなる |
1962 |
assort |
発売から20年、実質的な生産ラインから遠のきつつあった、LGシリーズ再興に向けて、名称を一新。
LG-2の後続器種としてチェリーサンバーストフィニッシュを初期カラーとしたB-25を発表。その他、LG-3の後続としてB-25N、LG-2・3/4の後続としてB-25・3/4が登場した。LG-0とLG-1を除いて、LGシリーズは廃止され、さらに12弦ギターのB-25・12とB-25・12Nなどが新たにラインナップに加わった。Bシリーズは、LGシリーズに引き続き、ブルースマンのジョニー・シャインなど愛されたほか、ロックのジョン・ハイアットも愛用していた。また、12弦ギターの方も小型で扱いやすく、音も軽く優しいことから、ビージーズのバリー・ギブなどが使用した |
1963 |
・ |
ピックガードに厚みが増し、柄もベッコウ柄からマーブルに |
1965 |
・ |
ヘッドの角度が17°から14°になり、テンションが弱まる |
1966 |
・ |
太めのネックから、細ネックになるピックガードにGibsonの文字とラインのマークロゴの入ったものが登場、ロゴの入れられたギターの基準は不明 |
1966 |
・ |
トップとボディの材が厚くなる |
1967 |
1971 |
LG-0の類似器種としてオールマホガニーのB-15が登場。両器種は、ほぼ同じではあるが厳密には、B-15の方が微妙にスペックを変えた廉価版となっている |
1968 |
・ |
ボトムベリーブリッジになる。ピックガードにねじ止め式のものが登場 |
1969 |
・ |
ブレイシングが、太く重くなる |
1970 |
1973 |
LG-12を発表するが芳しい評価が得られず、僅か3年でカタログから消えた。この頃から製品の規格基準が場当たり的になってくる。1971年発表のB-20(〜1974)の発表を最後に、スモールタイプのギブソンシリーズはマークシリーズ(1975〜79)の研究に集約されるようになっていき、1977年には、全てのLG〜Bシリーズが終了する |
・・・発表↓
1970 LG-12
1970 B-20
|
・・・中止↓
1971 B-15
1972 B-25・12
1973 LG-12
1970 B-20
1974 LG-0
1977 B-25
1977 B-25N
1977 B-25・12N
1979 B-45・12
|
|