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gibson's flat-top guitars serial numbers(1925-77)

gibson j-series(-1969)


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gibson l-series,b-series(-1969)


ギブソン・フラットトップアコースティックギター 
Lシリーズ、Bシリーズシリーズ 仕様変遷(-1969)




● standard=  top: spruce.  body(side,back),neck: mahogany.  finger board: rosewood.  scale:24.75inch ● 
始まった年 終わった年 LG /B シリーズ 概説  発表と製造中止の概略
40年代 1942 1962 ギブソンのスモールギター、Lシリーズ(1926-1945)の後続器種としてLG-2発表。ネックは24・3/4インチ、19フレットで、14フレット接続。縞模様(フレイムパターン)でティアドップ方のピックガードが付き、ラウンドショルダー、14・1/8インチ幅、19・1/4インチ丈のボディサイズはクラシックギターとほぼ同じだった。トップの材はスプルースで、サンバーストフィニッシュ、マホガニーサイドバックネック(サイドはラミネイト)、ローズウッドフィンガーボード。チューナーなどはJシリーズに準じる(以後も同じ)。
極初期の物にはヘッドに“only a Gibson is good enough”のバナーが入っている。キブソンがスモールギターに再び力をいれるようになったのは、戦時中材不足のため、大きなスプルースを得ることが難しかったためともいわれる

・・・発表↓
1926 L-0
1926 L-1
1928 NickLucus
1929 L-2
1932 L-00
1942 LG-2
1946 LG-3
1947 LG-1
1949 LG-2・3/4

・・・中止↓
1933 L-0
1934 L-2
1937 L-1
1939 NickLucus
1945 L-00
1943 1946 材不足のため、状況に応じてメイプル合板のサイドバックやマホガニートップなどが現れる。ネックブロックがポプラのものや、トラスロッドのないものなどもある。苦肉の策といった具合で作られたギターではあるが、たとえばマホガニーは非常に乾いた音色が味わい深いものだったし、メイプルを使用したものは迫力のある音量を持った変わった逸品となった
1946 1962 終戦による材確保の見込みから、LG-2のナチュラルフィニッシュのLG-3登場。しかし、実際にはまだまだ材の不足が続いており、当初はLG-3にはマホガニートップのものがある
1947 1968 LGシリーズの好評に気を良くして、より多くの人にギターを楽しんで貰おうという意図から、初心者向けにLG-1を発表。外観をLG-2そのままに、ブレイシングを梯子状に横に渡しただけのシンプルなラダーにすることで、より安価に製造することに成功した。伸びの無い音色が助長されたが、LGシリーズの最大の長所であるブルージーな音色を損なうものではなかった
1949 1962 さらに子供向けに、縮小サイズのLG-2・3/4を発表。これも、LG-1で成果を得たラダーブレイシングを採用して、コストの削減に成功した
50年代 1950 スクエアタイプの小さいブリッジ(レキュタングラブリッジ)から、大き目のトップベリーブリッジに変更、ティアドロップ型の小さいピックガードから、ポイントのある大きなものに変更

・・・発表↓
1958 LG-0

・・・中止↓
1955 19フレットから20フレットに変更
1955 ブレイシングが、スキャロップから低めのものに変更
1956 ブリッジがアジャスタブルブリッジのものが登場し、次第にメインの仕様になっていく
1958 1974 戦時中に作られていたマホガニー製を継承し、さらに安価を追求したオールマホガニーのLG-0を発表。ラダーブレイシングであるほかスクリュー止めのピックガードを採用し、63年頃からは、スペシャルブリッジといわれるプラスティック製のブリッジも登場。ちなみに、62年の時点での各価はLG-3が127.5ドル、LG-2が115ドル、LG-1が105ドル、LG-0が85ドルだった
1959 ナロウハイの繊細なフレットから、音に安定感のある太くて低いワイドフレットに変わる
60年代

70年
1960 サウンドホールのデザインが1リングから2リングといわれるものになる

・・・発表↓
1961 B-45・12
1962 B-25
1962 B-25N
1962 B-25・3/4
1962 B-25・12
1962 B-25・12N
1963 B-45・12N
1967 B-15

・・・中止↓
1962 LG-2
1962 LG-3
1962 LG-2・3/4
1968 LG-1
1969 B-25・3/4
1960 ブリッジパッドがメイプル単版から、ラミネイト材になる
1961 1962 ブリッジからドットマークがなくなる
1962 assort 発売から20年、実質的な生産ラインから遠のきつつあった、LGシリーズ再興に向けて、名称を一新。
LG-2の後続器種としてチェリーサンバーストフィニッシュを初期カラーとしたB-25を発表。その他、LG-3の後続としてB-25N、LG-2・3/4の後続としてB-25・3/4が登場した。LG-0とLG-1を除いて、LGシリーズは廃止され、さらに12弦ギターのB-25・12とB-25・12Nなどが新たにラインナップに加わった。Bシリーズは、LGシリーズに引き続き、ブルースマンのジョニー・シャインなど愛されたほか、ロックのジョン・ハイアットも愛用していた。また、12弦ギターの方も小型で扱いやすく、音も軽く優しいことから、ビージーズのバリー・ギブなどが使用した
1963 ピックガードに厚みが増し、柄もベッコウ柄からマーブルに
1965 ヘッドの角度が17°から14°になり、テンションが弱まる
1966 太めのネックから、細ネックになるピックガードにGibsonの文字とラインのマークロゴの入ったものが登場、ロゴの入れられたギターの基準は不明
1966 トップとボディの材が厚くなる
1967 1971 LG-0の類似器種としてオールマホガニーのB-15が登場。両器種は、ほぼ同じではあるが厳密には、B-15の方が微妙にスペックを変えた廉価版となっている
1968 ボトムベリーブリッジになる。ピックガードにねじ止め式のものが登場
1969 ブレイシングが、太く重くなる
1970 1973 LG-12を発表するが芳しい評価が得られず、僅か3年でカタログから消えた。この頃から製品の規格基準が場当たり的になってくる。1971年発表のB-20(〜1974)の発表を最後に、スモールタイプのギブソンシリーズはマークシリーズ(1975〜79)の研究に集約されるようになっていき、1977年には、全てのLG〜Bシリーズが終了する

・・・発表↓
1970 LG-12
1970 B-20

・・・中止↓
1971 B-15
1972 B-25・12
1973 LG-12
1970 B-20
1974 LG-0
1977 B-25
1977 B-25N
1977 B-25・12N
1979 B-45・12


*LG〜Bのシリーズは、過去から現在に渡って、その素朴で乾いた音色が、カントリーブルースを愛する全ての人に愛されつづけています。
<01/01/03>


*現在、年代的に希少になりつつあり、さらに一時のロバート・ジョンソンブームの影響もあって、Lシリーズのビンテージは非常に高額で販売されています。このモデルは当時、ギブソンのメインのモデルと登場しています。年代を経てコンディションの良いものも少なくなり、確かにある程度は(でも、高いですが)高額であることも妥当なものかと思います。
 しかし、LGからBシリーズ、中でもLG-1、LG-0などラダーブレイシング仕様のものは、他にもさらに安価なメーカーが沢山あったことを考えれば、非常に安いギターだったとは言えないとしても、ギブソンの中では、初心者向として発売された廉価タイプです。以前はビンテージでも10万程度で売られていましたが、良品が少なくなってきたこともあり、近年、びっくりするような価格で売られているのをしばしば目にします。
 例えばLG-1やLG-0が、国産の半分くらいの価格のモデルと比べて、何倍もリッチで大きなサウンドというわけではないということは確かです。一方では、基本的に貧しかったブルースマンたちが弾いていたギターの音を再現するのには、とても似合うギターだと思います。国産の何分の一かの価格のものはもちろん、MartinのD-28にさえ真似の出来るサウンドではありません。ぜひフィンガーピッキングでカントリーブルースの小品を弾いてみてください。時間を遡ってアメリカの農場の真ん中で労務の合間で弾いているような音がします。つまり、あくまで小さいJ-45ではなく「独特の素敵な安い音がする素朴なギター」なのです。<12/08追記>

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