大森青べかカヌークラブ

羽田空港での有害鳥獣駆除

鳥が航空機に衝突するバードストライクは、
航空機の点検・修理による運行計画への支障となり避けたい問題です。
しかし、希少な渡り鳥ワシ・タカが駆除されています。

 
だれが許可 を与えているのか?

東京都が
(財)航空保安協会からの有害鳥 獣駆除申請を受け、許可を与えています。


羽田空港の有害鳥獣駆除のあり方の再検討を望みま す
(絶滅危惧種が駆除されています)
  1. 羽田空港という一般人が立入れない場所での駆除のため実態が知られていない。
  2. 駆除内容は駆除者の個人情報として公開されていない。東京都の鳥獣保護員の立入を拒んでいる。
  3. 過去に東京都に聞いたところ毎年ほぼ同じ数の駆除数が報告されています。周辺埋立地の開発が進み空港周辺への野鳥飛来数は減少していますが、昭和57年から開始した有害鳥獣駆除は毎年500羽前後の数値(平成12年東京都数値)が報告されていました。環境の変化がありながら数値が減少していませんでした。
  4. 羽田空港は都内最大の草原です。昆虫(バッタ類)の発生により鳥類(例:チョウゲンボウ)の餌場になります。
  5. 羽田空港の周辺は江戸時代の北斎の版画にあるように多摩川河口干潟があり、空港周囲は鳥類の餌場となる生息環境に囲まれています(ミサゴ、トビ、カモ、 ウ、カモメ類)。
  6. 航空機に衝突する鳥は駆除作業とは関係なく発生し、防止効果は少ないと見ています。有害鳥獣駆除作業にバードストライクの責任を負わせてはいけないという事です!!

羽田空港で希少な野鳥(猛禽類)が駆除されたことが判る資料はこちら@こちらA
  (死体から有害物質を調査した環境省のデータから判ります)
「東京都」の「有害鳥獣駆除個体」と記入されているのが、羽田空港での駆除で す。
山階鳥類研究所で剥製にされた有害鳥獣駆除の資料はこちら

国指定の絶滅危惧種こちら
鳥獣保護区域図はこちら

羽田空港フェンスの外側直下の護岸に撃たれたミサゴ2羽を発見(平成31年1月23日)
ミサゴは準絶滅危惧(NT)環境省レッドリスト

撃たれて動けないミサゴ

撃たれて死んでいたミサゴ


空港横の砂浜で翼に異常があるトビを発見(平成19年1月2日)






翌日、死んでいました

銃創(弾が貫通した傷)

散弾があたり砕けた骨(上は正常)

散弾による貫通痕

平成22年10月16日に発見したトビ
場所:羽田空港北東岸の人工岩礁(平成10年と同じ場所)



右翼の付け根の骨と肉が露出し、右翼はだらりとしていた。
東京都環境局自然環境部計画課鳥獣保護管理担当へ連絡し、猛禽を扱える
鳥獣保護員へ保護したトビを引き渡しました。




羽田空港でのバードストライクを減らす提案

提案の概要

 緑地が少ない都市空間にある羽田空港には広大な芝 地があり、鳥が集まるのに良い環境となっています。古くは鴨場があり、空港周辺は多摩川河口の環境に挟まれて野鳥の集まる環境でした。しかし、埋立て、空 港拡張に伴い休息と餌場が奪われました。一方、たびかさなる空港の拡張に伴い、草原面積は大きく拡大しました。草原は渡りの途中に立ち寄るシギチドリ類、 冬季は草原の昆虫等の餌を求める小鳥、ハトが群れ同時にそれらを餌とするワシ・タカ類の飛来を誘致しています。チョウゲンボウは昆虫も食べます。特に滑走 路周辺の草原は小鳥類がエンジンに吸込まれ る事故が起こりやすい状況です。バードストライクを減少するために、滑走路周辺の鳥を誘致する草原をなくすことを提案します。

提 案

1)最も重要なことは駆除の情報を公開すること。

2)鳥の餌となる昆虫が増える草原、鳥が休息できる草原を減らすこと

3)植物が生えないように草よけシートを張ること。

4)駆除作業監視のために鳥獣保護員を活用すること。

東京湾で激減しているチュウ シャクシギ(渡り鳥)が駆除され、準絶滅危惧種のミサゴ(魚が主食のワシタカ類)も駆除されています。このままで見過ごすのは、環境行政として憂慮すべきことです。

羽田空港は鳥が集まる草原となっています。
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